De:Lithe Last Memories


私達の目指すゲーム体験とそのエコノミー

本ホワイトペーパーは、P2E(Play to Earn)を目的としてゲームに参加されるプレイヤーの皆さんと、本プロジェクトに期待・応援をし投資を検討してくださっている投資家の皆さん向けです。ブロックチェーンゲームのプロジェクトで次に考慮すべきは「誰が利益を出せるのか」です。プロジェクトを取り巻く開発・運営チーム、投資家、プレイヤーはそれぞれ、トークン(FT)やNFTを通じて投資を行い、収益を得る構造となっています。

投資の回収が、トークンやNFTを売却ことによってのみ達成される状況下では、誰かが利益を得ようとすると、別の誰かがそれを負担する必要があります。いわいるゼロ・サムゲーム(GAS代や税金を考慮すると実際にはマイナス・サムゲーム)の状態ですので、全員が得をすることはありえません。

トークンやNFTなどの購入をご検討いただくために、私達の考えるゲームとそのエコノミーについて、知ってほしい情報に絞って記載しています。ゲーム自体の紹介は公式webサイト(https://lastmemories.io/)をご用意していますので、そちらも合わせてご覧ください。


はじめに

まず最初に、私達が本作を企画・設計・開発するにあたり、課題として考えていること、それを踏まえて皆さんに届けたいゲームの姿・形などについて説明いたします。長文ですが、最も重要な部分なのでぜひ最後までおつきあいください。


ゲームなのかDeFiなのか

De:Lithe Last Memoriesは “Play better, Earn more ” をメインコンセプトとしています。

私達はゲームづくりのプロフェッショナルとして10年以上ゲーム開発と運営を行ってきました。そして、様々なブロックチェーンゲームのプロジェクトを見て、改めて、面白いゲームを作りたい、それを皆さんに届けたいという思いが強くなりました。

ブロックチェーンゲームはどうしても、トークンやNFTという資産を扱う性質上、投資・リターンを中心に考えてしまう傾向にあります。しかし、「ゲーム」と言っている以上、まずプレイ自体が楽しいものでないとゲームである必然性がないと考えます。一方、投資視点だけで考えると、ゲームプレイが邪魔に感じられることすらあるでしょう。

DeFiにゲーミフィケーションを取り入れたGameFiを目指すプロジェクトと、あくまでもゲーム性にこだわるプロジェクトのどちらの方が正しいというものではないという理解をしています。その上で、私達はよりゲームであることにこだわるという選択をしました。


誰が利益を出せるのか

唯一、トークンやNFTの価格が上がり続ける場合において、多くの人が利益を出せていると感じることが可能ですが、現実的とは言えません。もちろん、プロジェクトとしては全力を尽くして価格を維持・上昇させられるよう努力をするのですが、値上がりを約束するようなこともできません。

この問題に対処するために、本プロジェクトはF2P(Free to Play: 基本プレイ無料)ゲームの仕組みとの融合を行っています。開発・運営チームの収益構造を多様化させることで、運営チーム収益における、トークンやNFTへの依存度を下げる作戦です。F2Pでは主にIAP(In App Purchase: ゲーム内課金)やAD(広告)収益が見込まれるため、開発・運営チームがトークンに与える売り圧を下げ、場合によってはF2P売上の還元(買い戻し)なども含めたプラス・サムゲームを目指すことができるようになります。

そして、プレイヤー人口としてはP2EよりもF2Pの方が圧倒的に多いのが現状です。ゲームそのものを楽しむことを目的にするF2Pプレイヤーの皆さんが多数参加することにより、私達が目指す、よりゲームプレイに焦点を当てたゲーム性も生きてくると考えています。

その上で、改めて「誰が利益を出せるのか」に戻ります。本タイトルでは、トークンやNFTの消費によって、新たなキャラクターや装備を獲得したり、それらをより強くすることができます。これはゲームを楽しむという観点ではごく普通ですが、それがかならずしもよりearnできるようになる(earn効率があがる)わけではありません。

投資と回収だけを目的にするのではなく「ゲームとして楽しむ」ことを当たり前とすることで、プレイヤーの皆さんによる売り圧についても、ある程度分散させることができるのではないでしょうか。

Play better, Earn more

とはいえ、やはりブロックチェーンゲームである以上、稼げる要素というのが魅力の一つであることには違いありません。その点については、PvPやGvGなどよりプレイヤースキルを競っていただくコンテンツをご用意し、ランキングの上位者報酬や、大会の上位者報酬という形で、日々のearn額とは全く桁が違う、大きな報酬額をドーンと用意します。

報酬原資については、本来は運営チームの収入となるトークンが消費された時や、IAPの売上が上がった際に、一部をリワードプールとして確保して充てる予定です。プロジェクト内では「ジャックポット型報酬」と呼んでおり、経済規模が拡大すればするほど、報酬規模も大きくなります。

ぜひ、参加者全員で、大きく夢のあるプロジェクトに育てていければと考えております。


シングルトークンに立ち帰る

景気の良い話題の後ですが、この辺で再度現実的な話に立ち戻ります。

多くのブロックチェーンゲームプロジェクトにおいて、トークン価格は、公開直後に一度あがって(もしくは上がらずに)、その後大きく値を下げ、その後も維持できていれば上出来というものが多い印象です。発行するトークンの種類については、デュアルトークン方式にした上で、ユーティリティトークンを犠牲にしてガバナンストークンを生かすという方法が一般化しているように見受けられます。

私達はこの停滞感のあるエコノミーの状態に至る主原因の一つが、デュアルトークン制にあると考えています。確かに、デュアルトークンであれば、ユーティリティトークンの価値が維持できなくてもプロジェクトとして持続できるように見えるというメリットもありますが、よりよい方法はないのでしょうか。

デュアルトークン制には課題もあります。主なものでは、

  • ユーティリティが、2つのトークンに分散した結果、希薄になる

  • 需給も分散して、流動性が確保しづらくなる

  • ユーティリティトークンを無限発行にすることが多く、そのせいで価格維持が難しい

などです。

本プロジェクトでは、原点に戻り、トークンはシングルトークンに1本化、発行量を有限発行とし、様々な方法で適正な流通量の範囲に収まるような対策を講じ、これらの課題に対応します。


トークンの価格変動に依存しないP2E環境

本タイトルは、F2Pでのプレイ環境を最大化できるよう、iOSやAndroid端末を対象としたアプリ版をメインに、PC版(Windowsアプリ版)を提供する予定です。各アプリ作成上のルール、実行環境、法律面の考慮などの結果、アプリ内で流通させる通貨はトークンではなく、いわいるゲーム内の課金通貨の形式(以下、xGEEK)を採用しました。

xGEEKは、ゲーム外から本プロジェクトのトークン(以下、$GEEK)をインポートすることで得たり、ゲーム内課金(IAP)により購入したり、もしくはP2Eによって獲得できます。そして、ゲーム内の様々な場面で利用したり、外部にエクスポートして$GEEKと交換したりできます。(※外部にエクスポートできるのはP2Eで獲得したxGEEKのみになります)

xGEEKはゲーム外から持ち込まれる場合とゲーム内課金で手に入れられる場合の両方のケースがあるため、$GEEKの価格に影響をうけて価格が変動すると、ゲーム内で使用する際に対象のユーティリティの価格が定まらないという問題が起きます。

それを避けるため、本プロジェクトではxGEEKの価格は一定(100xGEEK = 1$)とし、その価格になるよう、インポート時には必要な$GEEK量を、エクスポート時には獲得できる$GEEK量をその時の$GEEKの時価に応じて変動させる方式にしました。xGEEKが一種のステーブルコインのような振る舞いをすることになります。

つまり、インポート/エクスポートするその瞬間においては、常に決まった価値での交換となり$GEEKの価格変動の影響を受けません。そのため、仮に前述したようなトークン価格の下落がおきようとも、P2Eのゲーム性・経済性は破綻なく(※)継続できます。

※具体的な対策などは後述しています。


まとめ

以上、長くなりましたが、これが本プロジェクトで考えるブロックチェーンゲームに対する課題意識と、その対策を含んだトークノミクスのコンセプトです。

  • ゲーム性を重視、"Play better, Earn more"

  • F2Pとの融合、全員が収益性でプレイするタイトルではない

  • トークンはシングルトークンに一本化

  • ゲーム内通貨の価値は固定 = earnされるトークン相場で調整

最終更新